スーパーウーマン、アスカの娘、ツバサ=フィオ=イカリ。今日も可愛くて明るいアスカママと一緒でご機嫌。

優しくて強いパパ、碇シンジは、娘には大甘の子煩悩。素敵なファミリー碇一家はどこでも羨望の的!

しかし、この一家には大きな秘密が隠されていたのです・・・。

そう、この家の2人の女性は、娘もママも、天才だったのです。(笑)



アスカ!25時

第参話 -魔女達の宴- 前編

こめどころ




今日は、パパとお出かけの約束。

新しくできた大きな遊園地にパパが連れてってくれるっていうの。

まあ、たまの日曜日だから、パパ孝行しなくちゃね。

可愛い娘と遊園地で遊ぶ。これって男の夢よねえ。(ちょっと言い過ぎかな?)

でも、遊園地に着いてみると、家族みんなで来てる人も多かったけど、うちみたいにパパと娘で来てる人も結構多かった。

やっぱり男の夢なの?実はこれは保育園に牛乳を届けてくれるおじさんが私を見ていってたんだけどね。


「う〜ん、ツバサちゃんのお父さんは幸せもんだな。こんな可愛いお嬢ちゃんとお出かけするのは世の父親の夢だよ。」

「最近は、何よりもマイホームって言う若いお父さんが増えているそうですからね。」

「家庭を大事にするのは当たり前の事だとは思うんですが、行き過ぎると家庭に母親が二人みたいな状態になって、

過剰育児の問題が起きてくるんですよ。」


園長先生と保母の摩耶先生はそんな事を言っていたけど、そっちの勉強はした事が無いから良く分からない。

でも、うちのパパはとっても優しい。だから大好き。


「ツバサ、何にのろうか。」

「うーんとねえ。まずはお化け屋敷かな。」

「おっ、ツバサは強いな。」


ママと一緒の時は、絶対に行けないの。お化け屋敷。ママは強いんだけど、あの類は全然駄目。

それどころか、パパと私が行こうとしても


「大事なツバサが食べられちゃうから、行っちゃ駄目え〜っ!!」


って駄々をこねるの。困っちゃう。今日はだから、怖いところに集中して行こうと思うのよ。

パパも同じ事を考えてたみたい。列に並んで待っている間、私たちは時々顔を見合わせては、にいっ、と笑った。

なんか、これって、共同正犯って関係かな。




私は青い顔をして、ぜいぜい息をしていた。怖かった、本っとに怖かった。

中で私はお化けが出てくるたびに、叫び声を上げてパパにしがみついて、わあわあ泣いちゃった。

あんなもの、人形か、中に人が入ってるってわかってるんだけど、どうしてあんなに怖いの。

なんでパパは全然平気なの。男に人はやっぱり強いから?

ママがすごく怖がるわけわかったよ。私だって決心したもん。


「パパ!わたしもう、一生お化け屋敷には入らないから。」

「はいはい、わかりましたよ。ツバサはやっぱりママの子だなあ。遺伝だね。」

「こんなこと、遺伝なんかしないもん。」

「するする。遺伝ていうのはね、一生直らない、こわああいびょうきなんだよおおお!」


パパは、写真で見たパパのおじいちゃんそっくりの顔になって私の上から覆い被さってきた。


「きゃあああああ!!!いやあああああ!!!」


これじゃ、誘拐犯か変態だとパパも思ったらしくて、私を抱き上げるとペーターエンジェルマンショーの

舞台の方に、思い切り走って逃げ出した。ちょっと、悪かったかな。



ペーターエンジェルマンショーは、すごく面白かった。いつもは子供だましの番組だなあって思うんだけど、

こういうところで見ると違うんだね。気が付くと思いっきり大声で声援してたので、真っ赤になっちゃった。

私、ちょっといつもの私じゃないみたい。

あっ、でも悪の結社「ブラッキー」の怪人ゲゲゲマンが後ろから狙っている。


「卑怯よ、ゲゲゲマン!堂々と前から戦えないのっ!!」


私はパパの肩の上に仁王立ちになって叫んでいた。はっとしたけどもう遅い。

周り中の大人の人たちが必死で笑いを押さえているのがわかった。

でもすぐに、


「そうだー!!」

「ひきょうもの!」

「ブラッキーをやっつけろー!!」

「ホワイトエンジェルを助けて!ブルーエンジェルー!!」

「レッドエンジェルー!!」

「ゲゲゲマンをやっつけろー!!」


という、大きな叫び声がドーム中にいっぱいに鳴り響いた!!

前の方の席の子達は、すでにブラッキーと戦闘状態に入っている子も大勢いた。

どうやら、私の叫びがみんなに火をつけちゃったみたい。

あっ、ゲゲゲマンがみんなに追いかけられて逃げ回っている。そこへ、エンジェルスたちが蹴りを入れている。

ものすごい声援、ドーム中が声を合わせて応援している。テーマソングがかかって、みんな一緒に声が

枯れるまで大声で歌っている。もちろん私も大声で歌った。パパも、大人の人たちも歌っている。


「たて!たてたて!悪のしもべをたたけ!ペーターエンジェルマーン!平和を守るものたちー!!」


悪の組織ブラッキーは叩きのめされた。みんなで倒れた子分達にも蹴りを入れている。


「みなさーん!悪の組織は逃げていきます!応援ありがとう!本当にありがとう!」


ショーが終わって、出口へ向かうと、そこでエンジェルマン達が見送ってくれていた。


「あっ、君はさっき、一番最初に大きな声で、声援してくれた子だね!」


主役のペーターエンジェルが話し掛けてきた。


「このごろなかなか、ああやって、一番最初に応援をしてくれる子がいないんだ。みんな正義の心は持っているのに、

最初にやるのはすごく勇気のいる事なんだよね。ありがとう、うれしかったよ。」


私は真っ赤になって、


「これからも頑張ってください。」


って、小さな声で言った。そして、エンジェル達みんなと握手をした。写真も取ってもらった。すごくうれしかった。

パパと、その後レストランで食事をしたんだけど、なんか夢見心地でボーッとしていた。


「よっぽどうれしかったんだね、ツバサ。」

「そんなことないよ。でも、ちょっと疲れちゃった。」


ほんとはなんかずっとどきどきしてた。普通の子供で暮らしているのもすごくいいなあって、思った。

今度からは、まじめに見ようTV。ペーターエンジェルマン。正義の味方って事は、パパやママと同じ

職業だもんね。


ガチャーン!そのとき、食器が派手にひっくり返る音がして、女の人の悲鳴と、男の人の怒鳴り越えが聞こえてきた。







アスカ!25時 第参話 前編 おしまい、次は後編だ!!。


一転、今日は遊園地で普通の子供してるツバサちゃん。
パパに甘えて御満悦。

でもそんな幸せの中なのに、なんか事件の匂いだぞ。




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